マイナス金利と住宅ローン  M銀行との住宅ローン金利引き下げ交渉

今回のお話は、気にしている方は気にしていて、気にしない方は気にしないあのお話。

住宅ローンの金利引き下げ交渉についてです。

私個人の体験談なので皆様に応用できるかは分かりませんが、資産背景や物件の担保価値が高い訳でもない市井の不動産屋の経験ですので、何かのお役に立てたらなと思い投稿した次第でございます。

私は子供が生まれるのを機に住宅を購入し、M銀行で住宅ローンを組みました。

(M銀行って書いて気づきましたが、都市銀行の中にM銀行は3行ありましたね)

家を買うのではなく、住宅ローンという高度な金融商品を買ったのだな、とつくづく思ったものです。

私はビビりなので固定金利で住宅ローンを組みましたが下がり行く金利をみて、

愛と勇気を胸に、金利引き下げ交渉に伺いました。

が、あっさりと断られました。。撃沈です。。

ところがその1年後、あっさりと断った銀行担当者から電話が来ました。

「今なら10年固定で1.55%まで下げますよ。」

そのときは少しでも金利が下がるのなら、と変更の契約に伺いました。

それから2年、

もう下がらないだろうと思っていた市中の住宅ローン金利は下がっていきました。

私も銀行担当者にお会いする機会があると、それとなく金利引き下げのお話しをしました。

すると忘れたころに電話が鳴りました。

「本部決済が取れたので、金利を下げましょう。」

何故そうなったのか銀行は教えてくれませんが、借り換えで顧客が流出するのを食い止めることが主な目的でしょう。(私なんかが食い止めに値する顧客ではないと思うのですが)

私はすぐに変更契約の日時を設定しました。

するとその2日後、

日銀黒田総裁がマイナス金利を発表します。

2月に入って、約束した変更契約の日を迎えました。

変更契約書を前に「この金利はマイナス金利を織り込んでますか?」と尋ねると、答えはNO。。

すると

「本部決済は来月も有効なので、下がるか分かりませんが待ってみますか?」とのお返事!

私はピカピカに磨いておいた銀行印をしまい、 3月の店頭金利の発表を待つことにしました。

そして2月下旬、M銀行もさらに金利を引き下げると新聞発表がありました。

それに伴い1.55%から10年固定1%に変更してくれることになり、すぐ変更契約に伺いました。

もちろん、チタン製の銀行印をピカピカに磨いて。

こちらが変更の契約書です。

支払シュミレーションを見ると利息部分も大きく減りますね。複利のパワーを感じます。

今、新規に借りられる人は10年固定0.8%とかあるので、本当に羨ましい限りです。
住宅ローン減税や各種補助金を考慮すれば、実質マイナス金利とも考えられますよね。

借り換えだと銀行事務手数料や契約書添付の印紙代・銀行事務手数料・保証料・抵当権設定費用(登録免許税や司法書士報酬)・従前ローンの繰り上げ返済手数料・抵当権抹消費用などなどが掛かり、残債や借入年数などにより借り換えメリットが出ない場合があります。

現在のローンの金利引き下げであれば印紙代(私は600円で済みました)だけで済みます。

是非、住宅ローンを組んだあと放置していた方は一度、契約書を見直して、借入先の銀行へ相談することをおススメします。

マイナス金利になり銀行側は預金の利息を下げました。

なので顧客側は高度な金融商品(住宅ローン)を買ったまま放置せず、自身でメンテナンスしたほうがよいでしょう。

マイナス金利の影響が将来どのように出るのか、今は誰にもわかりませんが、何もしないということがもっともリスクがありコストがかかりそうです。現状を把握するだけでも価値はあると思います。
ちなみに、デンマークでは2015年から住宅ローン変動金利がマイナス金利に突入しています。手数料で調整が図られているようではありますが。

固定で組んだら下がらないとネット上に書かれたりしてますが、銀行側や顧客側や購入した物件など、それぞれ色んな背景があるので、どうなるか分からない、が正解だと思います。

分からないけど下がる可能性があるのなら、ノーリスクなので、ビビりな私のように金利引き下げの相談をするのも手だと思います。

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