改正民法『保証契約』ルールも激変に。オーナー様、早期の対策をお奨めいたします。ご相談は早目が宜しいと思います。

『イメージ写真はエイセンハウスへの最寄り駅、丸ノ内線「茗荷谷駅」からのご案内図です。エイセンハウスの事務所は、何と!最寄駅からは少々遠くにございます。徒歩ですと、後楽園駅方向に戻って頂く感覚にて約10分程です。前日のお約束を頂く事にはなりますが茗荷谷駅までお迎えに参りますので、営業担当と日時のお約束を頂ければと思います。ご連絡お待ちしております』


さて、ここからが本文となります👇

既にオーナー様にはご承知のこととは思いますが、2020年4月1日より、いよいよ改正民法の施行となります。今回の改正は何とおよそ120年ぶりの抜本的改正だとのことです。
大きく変わります民法のうち債権関係を規定する「債権法」が改正され、その項目は200にも及び、その改正は賃貸経営をされていますオーナー様にも直接の影響がございます。


既に改正民法が「賃貸契約」に影響する部分であります「契約中の修繕に関する件」及び「物件の一部滅失等による賃料の一部減額(主に部屋内の設備等の不具合等に因る)」に付きましては記載済みですが、この改正内容には「オーナー様ご自身が直接、借主様と話合い及び協議」をしなければならない事柄が含まれています。どのような事柄が、仮に借主様からのクレーム(依頼)に対処しなければならない事項なのか、以前のブログURからお読み頂ければと思います👇

 こちらからブログをご覧頂ければと思います。 更に、関連ブログはこちらからご覧願います。



改めまして、改正民法でのオーナー様の賃貸経営に影響が出て参ります項目の、主だった箇所を列記したいと思います。この中には、オーナー様ご自身が直接、借主様と「話合い及び協議」をしなければならない事になります改正点がございます。その点には「青字・朱字部分をご覧頂ければと思います。


(1)敷金の規定の整理
改正民法で敷金の規定が新設されました。


(2)契約期間中の修繕
改正民法で一定の場合に借主が修繕できる旨が規定され、借主が修繕を行う場合の協議などの手続き上のルールが規定されました(オーナー様は借主と話し合いが必要となります)


(3)物件の一部滅失等による賃料の一部減額
改正民法の規定に従い、物件の一部滅失その他の事由で使用できなくなったときは、賃料が減額されることを確定的に規定されました。其れと共に、物件の一部滅失等があったときの協議などの手続上のルールが規定されました(オーナー様は借主と話し合いが必要となります)


(4)物件の全部滅失等に因る契約の終了
改正民法で物件の全部滅失等による契約終了の規定が新たに新設されました。


(5)原状回復
改正民法で原状回復に係わる規定が新新たに新設されました。


(6)借主の債務の担保(賃貸契約での「保証」関係の項目です)
改正民法により、個人の保証人の場合には、「極度額」を定めなければ保証契約は無効となることや、情報提供の規定が設けられました。



 以下の2019年11月17日付、日本経済新聞記事でその内容が紹介されています。👇


 


改正民法での影響が出てくると思われます事柄を前述の通り、(1)〜(6)まで列記しましたが、之より本ブログのタイトルでもあります、前述『(6)借主の債務の担保』の内容に付きましてご紹介して参りたいと思います。


「借主の債務の担保?」簡単に申しますと、賃貸借契約に付きものの「保証人」についてです。
 では、今回の改正で「保証契約」がどの様な内容になったのか、のご紹介です。尚、契約時期のお話ですが、2020年4月1日以降からの「新規契約時」と既に契約中でて、2020年4月1日を跨ぐ「更新契約」とがありますが、先ず、「新規契約時」についてから記載して参り、後段で「更新契約時」の場合にはどうなるのか、をご紹介させて頂きます。



■新規契約時の場合。

(1)先ず第一に申し上げたいのは、今回の改正は「個人の保証」の場合、についてです。既に現在でも賃貸契約の際には「個人の連帯保証人」での契約と、保証会社「保証業務を請け負う法人」の2通りの「保証契約」が行われていますが、「保証会社での保証契約」は今回の改正より除外となります(法人の保証の場合は該当しない。但し、契約の仕方に因って、まだ未定の部分がありますので、以下【カッコ書き】にて現在の状況の説明をさせて頂きます。明年、2020年1月頃には本決まりになる予定です)

【保証会社での保証の場合、個人の方の申し込みの際には関係ない事なのですが、申し込み者が「法人」である場合、保証会社も、その法人の代表者(社長)個人の「保証人」を求められる可能性が、まだ残っています。此の儘継続で法人契約の際の代表者の個人保証の場合には、保証会社は代表者保証額「極度額」の設定が求められることになります。保証会社に保証させれば全てOK!となるのか、早急に返事をくれるよう、保証会社に申し入れているところです】



(2)従いまして、個人の保証(連帯保証人)の場合の以前との相違点のご紹介です。
ア。以前では連帯保証人様の「保証額の限度」は決められていませんでした。極端に申し上げますと、賃料10万円の場合、滞納賃料は1ヶ月分程度のため連帯保証人様は10万円の保証(支払)で済む場合や、半年、1年も滞納されてしまいますと100万円近い保証(支払)を求められるなど、大変な差が出てきていました。

 そこで、今回の改正では、「初めから保証する額を決めて」その後で賃貸契約を締結しなさい、と変更になりました。実際での手続きですが、借主様を募集するに当たり、賃料、管理費、敷金、礼金、駐輪場代といった、賃貸条件を決める際に、今度から新たに保証する額、所謂「極度額」を決めて頂いた後に、募集、という流れになるのだと思います。
【極度額を定めなく契約締結した場合は保証契約は無効となります】


イ。保証人(連帯保証人)が負担する債務の元本の確定時期が決められました。
 例えば、保証人が破産開始手続開始決定や死亡したとき。または、借主様の死亡時など。
 以前では仮に借主様が死亡したとしまして、その後の後始末等々の済むまでは、保証人様の責任が問えたのですが、今回の改正では死亡時までの債務ノミが保証の対象となりました。
【元本の確定時期】


ウ。貸主様(オーナー様)の「義務」が追加されました。何の義務なのか、と申しますと、保証人様から貸主様に借主様の賃料、管理費、共益費等の支払い状況や滞納金の額、等々借主様の債務の額に対し請求があったときは、その情報を提供しなければならなくなりました。
 仮に、その情報提供が無く、滞納賃料が膨らんで保証人様に請求する、等の場合には貸主様の立場はかなり弱くなるものと思われます。
【債務の履行状況に関する情報提供義務】



エ。此処までの(ア)〜(ウ)までは「賃貸住宅」の場合での改正点です。では、店舗、事務所、倉庫などの「事業用での契約」ではどうでしょうか。結論から申し上げますと、上記(ア)〜(ウ)までの他にもう一つ追加事項が出来ました。この追加事項の内容は結構なハードルの高さ、となっていると思います。では、どの様な内容かと申しますと「借主様が契約の締結の前に自分の情報の提供義務」が課せられました。

@情報提供の内容
1.財産及び収支の状況(多分、バランスシートや損益計算書等を示す必要あり)
2.今回締結する賃貸契約外に何か債務が有るか、無いか。(有れば其の履行状況提示)
3.他、主債務の担保として他に提供又は提供しよとしてる場合の内容など。
【情報を提供せず又は事実と異なる情報を提供した場合には保証契約を取り消せます】


(3)賃貸契約の締結にあたり注意をして頂きたい事。
通常の場合賃貸借契約書は1枚の契約書ですね。然しながら、この賃貸契約には「2本の契約」を含んでいます。
1本は:貸主様と借主様との「賃貸借契約」です。
2本は:貸主様と保証人様との「保証契約」です。
要は、1枚の契約書ですが実際には「賃貸契約」と「保証契約」の2本立てとなっています。
そこで、今回の改正民法で、例えば極度額を決めずに賃貸契約を借主様と締結した場合、どうなるでしょうか?

当然、極度額が決まっていないので「保証契約は無効」ですが、借主様と締結した「賃貸契約」は、、「有効」、と、なってしまう可能性が出てきますね。充分な注意が大切ですね。
(4)保証関係ではもう少し改正点がありますが、大きく影響が出る可能性の部分ノミ記載して参りました。エイセンハウスでは今後の業務を行っていく過程で、その他の事柄に付きましても今後、オーナー様にご説明をさせて頂ければと考えております。


 
■更新契約時の場合。
改正民法施行後の契約は当然、個人保証の場合には「極度額(賃貸住宅系の場合)」の設定が必要ですが、更新契約の場合にはどうなるか。種々の研修会でもこの問題は大きく取り上げれています。講師の弁護士先生でも「なかなか難しい問題が含まれている」とのお話ですが、判例などに因りますと、更新後も「同じ賃貸借を対象の物にするのであれば」改正前(旧法)のルールで構わない、との見解の様です。

従いまして、2020年4月1日を「跨ぐ」更新契約の手続きには念のための「一文」を入れておくのが宜しいようです。

エイセンハウスでは現在、以下のような文面でと考えています。但し、更に良い文面、方法が考えられれば変更させて頂きます。

(参考文面👇)
「連帯保証人丙は、本日付け建物賃貸借更新契約に連帯保証人として署名・捺印したが00年00月00日付建物賃貸借契約で締結した連帯保証契約の内容を再度確認するためのもので、新たに連帯保証契約を締結するものではない。従って、本確認には、極度額等の改正民法の規定は適用されず、旧民法が適用されることを賃貸人甲・賃借人乙・保証人丙は相互に確認します。」
手続き上、今まで以上に面倒になりますが、改正民法が施行された以上は仕方無いか思います。


【次回のブログでは】
■敷金の規定の整理:改正民法で敷金の規定が新設されました。
■原状回復:改正民法で原状回復に係わる規定が新新たに新設されました。
の内容をお伝えしたいと思います。


     

【この記事を書いた人】
エイセンハウス有限会社 代表 岡野茂夫
1952年生まれ。東京都立向ヶ丘高校卒業と同時に家業の和菓子店「岡埜栄泉(おかの_えいせん)」に入店。和菓子職人の修行の道に入る。1986年頃から春日通り収用計画(道幅拡幅工事)に因り和菓子店も建直しを余儀なくされる。新築する建物に“賃貸住宅併設計画“をした為”宅地建物取引士“の資格取得を目指す。1987年、資格を取得と同時にエイセンハウス有限会社(商号は「岡埜栄泉」のエイセンから)設立。平成7年和菓子店「岡埜栄泉」は閉店し不動産業に専念し今日に至る。

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